研究実績の概要 |
ドロップジャンプ中の体幹の挙動を明らかにするため,成人男性12名を被験者として,30cm, 40cm, 50cm, 60cm高の台から,手を腰に置いた状態と手を後頭部で組 んだ状態でドロップジャンプを行わせた.全身の動作および体幹の挙動を分析するため,左半身14点および脊椎と骨盤に12点の計26点の反射マーカーを貼付し, 左側3方向および背面2方向からビデオカメラ(sampling rate: 120Hz, shutter speed 1/1000s)で撮影した.地面反力計は,踏切地点に設置し,データは ADコンバータを用いて1000Hzでコンピュータに取り込んだ. その結果,垂直地面反力のピーク値は,手を腰に置いた状態での30cmから 60cm高の台からの実施では, それぞれ4001N, 6224N, 6557N, 5561Nであり,手を後頭部で組んだ状態での実施では,それぞれ5195N, 4908N, 5640N, 5803Nであった.踏切中の上後腸骨棘とC7 間の距離の変化は,手を腰に置いた状態での30cmから 60cm高の台からの実施では,それぞれ41mm, 42mm, 42mm, 37mmであり,手を後頭部で組んだ状態での実施 では,それぞれ36mm, 42mm, 48mm, 53mmであった.上後腸骨棘とC7間の 距離の変化は,手を後頭部で組んだ状態での実施の方が手を腰に置いた状態での実施に比べて大きく,特に台高が高い場合に大きかった. 体幹のトレーニングの影響を検討するために4ヶ月間週5回1回あたり20分程度の体幹トレーニングを10名の成人男性に行わせた.トレーニング期間の前後に上記と同様の測定を行なった. トレーニングによるドロップジャンプへの影響および体幹の挙動についての分析は,現在進行中である.
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