研究課題/領域番号 |
16K01702
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
赤嶺 卓哉 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 教授 (70175785)
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研究分担者 |
萬久 博敏 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 准教授 (50239167)
田口 信教 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 教授 (10171597) [辞退]
角川 隆明 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 講師 (00740078)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 運動器症候群 / Locomotive Syndrome / 腰痛疾患 / 変形性関節症 / 水中運動処方 / 運動療法 / 体組成測定(BIA法) |
研究実績の概要 |
【意義と重要性】近年、ロコモティブシンドローム(Locomotive Syndrome:運動器症候群;運動器不安定症を含む)という概念が定着し、腰痛疾患、変形性関節症などが該当し急増している。我々はこれらの人々に対し、基礎的水中運動を重視した運動処方を温水プールにおいて実施し、そのDVD映像化をもめざし、水中運動の効果について検討した。多くの中高齢者に対する新水中運動処方法の確立をめざし、明るい社会作りに貢献することは重要と考えられる。【内容と成果】腰痛症例27名、関節症例37名(一部に重複例を含む)を対象として、平成29年4月~11月にかけて、週約2回、1.5~2時間ずつの腰痛・関節症水中運動教室を実施した。内容は、医師によるロコモティブシンドロームに関する基礎教育と日常生活指導、スポーツ医・水泳指導者による水中運動処方である。前後に数回、身体・体力測定、全身バランス能力計測、体組成測定(BIA法)、全身骨密度計測などを施行し、水中運動の運動器症候群に与える効果について検討した。成果として、水中運動後では運動前に比し、肥満の軽減(ローレル指数など)、心肺機能の増強(肺活量など)、体幹・上下肢の筋力・柔軟性の向上(体幹・膝伸展力など)、全身バランス能力の向上(ファンクショナルリーチ)、体組成上の改善(全身インピーダンスの軽減・基礎代謝量の増加など)が、それぞれ統計学的に有意に認められた。なお、水中運動により基礎代謝量の改善が得られたことは、新知見の一つである。以上の事から、水中運動処方の運動器症候群症例に対する有効性が強く示唆された。また、腰痛・関節症水中運動処方法に関する計3種類目のDVDも作成された。【研究の展開】次年度も、ロコモティブシンドローム症例を主対象とした水中運動教室を実施し、改良を重ねた水中運動の運動器症候群の身体機能への影響について、引き続き考究したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
運動器症候群(ロコモ)症例延べ64名に対し、1ヵ年度に渡り、実際に温水プール内水中運動を指導した。その結果として、肥満の軽減、呼吸循環機能の増強、体幹・上下肢の筋力・柔軟性の向上、全身バランス能力の改善、全身インピーダンス〔抵抗〕の軽減、基礎代謝量の増加などの成果を収め、論文作成、学会発表なども行い得た。また、腰痛・関節症水中運動処方法に関する計3種類目のDVD作成も達成したため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降も、ロコモティブシンドローム症例を主対象とした、温水プール内水中運動教室を実施する。改良を重ねた水中運動の及ぼす、運動器症候群(運動器不安定症を含む)症例の身体機能への影響について、引き続き各種の身体・体力測定、全身バランス能力判定、体組成測定(BIA法)、全身骨密度計測などを併用して考究する。また、新たに骨粗鬆症をも含む症例群に対する水中運動処方法に関するDVD作成(映像化)にも取り組みたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)予定していた測定人数・回数などが、やや減少したため。
(使用計画)当初の計画に対し、測定回数などを増やすことに伴う測定資材購入費用として使用予定。
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