研究課題/領域番号 |
16K01718
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研究機関 | 名古屋経済大学 |
研究代表者 |
寺田 泰人 名古屋経済大学, 人間生活科学部教育保育学科, 教授 (30221427)
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研究分担者 |
寺田 恭子 名古屋短期大学, その他部局等, 教授 (20236996)
鈴木 伸治 常葉大学, 保健医療学部, 教授 (50393153)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 吊り下げ式トレッドミル / 脳性麻痺者 / 体力 / 歩行分析 / 呼気ガス分析 / 心拍数 / 栄養摂取量分析 |
研究実績の概要 |
平成29年度の研究実施計画では、「現状の歩行状態における下肢上肢の筋活動と体幹バランス測定とコーチング方法の考案」を上げていた。具体的には、吊り下げ式トレッドミルを使用し歩行の安定性を確保した状態で、①歩行時の全身の筋活動を測定 ②歩行時の心拍数測定から運動量の測定をおこなう。これらの結果をトレッドミル上で安定的に歩行を行った全身バランスと平常歩行(路上)での全身バランスを比較し、平地でのバランス歩行の在り方のコーチングを考案するというものであった。まず平成28年度の課題であった吊り下げ式トレッドミルの移設については、予定通り4月下旬に脳性麻痺者の歩行に関する研究を行っている医師が常駐する整形外科医院に実施することができた。そして当医院にて、吊り下げ式トレッドミルを使用しての歩行トレーニングを患者のリハビリテーションの一環として推奨したが、実際に利用する患者が少なく、有効な測定結果を得るには至らなかった。その理由については現在検証しているところであるが、最初に装置を設置した施設では、PTの管理下にて半ば強制的にトレーニングを実施していたが、今回は患者の意思に委ねるところが大きかったことが一因と考えられる。そこで平成29年度はこれまで得られたデータの中で、被験者の栄養摂取量に着目して分析・検討を行った。その結果については、国際学会(8th World Congress of Biomechanics 2018)にて発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
吊り下げ式トレッドミルの移設は予定通り実施できたものの、吊り下げ式トレッドミルを利用しての歩行トレーニングを継続的に実施する患者が少なく、有効な測定結果を得るには至らなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度は、5月下旬にあらためて吊り下げ式トレッドミルを移設することを決定した。設置する場所は、入所及び通所型の重度障がい者支援施設である。当施設は専任職員である理学療法士との連携が可能であり、継続的なトレーニングの実施及び測定が期待できる。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)当初は国際学会(ECSS METROPOLISRUHR 2017 GERMANY)に参加して、脳性麻痺者の歩行時の身体活動量等について研究成果の中間発表をする予定だったが、吊り下げ式トレッドミルの移設に伴う被験者の安定的な確保が叶わなかったため。一方、重度障がい者のFitnessの可能性について調査するため、タイやインドネシア等の重度障がい者施設などの視察を精力的に実施することができた。この視察により、今後の研究に関する示唆を得ることができた。 (使用計画)平成30年度はあらためて吊り下げ式トレッドミルの設置場所を変更することになったため、実験環境の整備が必要となる。その資金の一部として使用したいと考えている。
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