• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

筋サテライト細胞が骨格筋機能に果たす役割の解明 ―キメラ筋細胞の作成と解析―

研究課題

研究課題/領域番号 16K01727
研究機関滋賀県立大学

研究代表者

中井 直也  滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (90324508)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード筋サテライト細胞 / タンパク質合成 / 分岐鎖アミノ酸 / オートファジー
研究実績の概要

筋サテライト細胞は骨格筋に存在する幹細胞であり、骨格筋の成長・再生・肥大に重要な役割を担っている。筋サテライト細胞の数や活性は運動や食事、加齢、糖尿病などの影響を受けることが報告されている。本研究の目的は、筋サテライト細胞による骨格筋機能の維持・増進メカニズムを解明することである。最終年度は、分岐鎖アミノ酸(BCAA)飢餓とその後の再補充がタンパク質合成促進作用に及ぼす影響について検討した。マウス骨格筋より筋サテライト細胞を単離し、増殖・分化・融合を経て筋管細胞を形成させた。分化5日目の筋管細胞の培養液からBCAAを除くと、タンパク質合成促進作用の指標であるp70 S6 kinaseのリン酸化レベルが低下した。その後、BCAAを再補充するとp70 S6 kinaseのリン酸化レベルが基礎レベルよりもさらに大きく上昇した。BCAAを除く時間(飢餓時間)について検討したところ、BCAAの再補充効果は、BCAA飢餓6時間の群で最も高く、16時間では減少し3時間と同等になった。BCAA飢餓6時間の筋管細胞では、細胞のタンパク質分解機構であるオートファジーの指標となるLC3-II/LC3-Iの比が高まっていた。BCAA再補充効果におけるオートファジーの役割を検討するため、オートファジー阻害剤を添加したが、影響は認められなかった。以上の結果より、筋サテライト細胞におけるタンパク質合成促進作用に対するBCAA再補充効果には、最適なBCAA飢餓時間が存在することが明らかとなった。そのメカニズムにはBCAA飢餓によるオートファジーの亢進の影響は小さいことが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Low-carbohydrate high-protein diet diminisheds the insulin response to glucose load via suppression of SGLT-1 in mice.2019

    • 著者名/発表者名
      Higashida K, TeradaS, Li X, Inoue S, Iida N, Kitai S, Nakai N
    • 雑誌名

      Biosci Biotechnol Biochem

      巻: 83(2) ページ: 365-371

    • DOI

      10.1080/09168451.2018.1533803.

    • 査読あり
  • [学会発表] グルコース枯渇はC2C12細胞のタンパク質合成シグナルの低下およびオートファジーを誘導する2018

    • 著者名/発表者名
      北井彩貴、飯田典子、井上祥花、東田一彦、中井直也
    • 学会等名
      日本栄養・食糧学会大会
  • [学会発表] 分岐鎖アミノ酸代謝の亢進が筋サテライト細胞のタンパク質合成に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      中井直也、飯田典子、北井彩貴、井上祥花、北浦靖之、下村吉治、東田一彦
    • 学会等名
      日本体力医学会大会
  • [備考] 滋賀県立大学 運動栄養学研究室

    • URL

      https://naoyanakai.wixsite.com/ex-nutrition

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi