• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

ウェイトリフティング選手のバーベル挙上などの運動中の心拍出量と心仕事量の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K01732
研究機関十文字学園女子大学

研究代表者

松本 晃裕  十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (70323574)

研究分担者 福田 平  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (10648116)
長浜 尚史  亜細亜大学, 経済学部, 教授 (40172548)
池川 繁樹  十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (90147869)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードパワー系スポーツ / ウエイトレリフティング / 心拍出量 / 動静脈酸素含有量較差 / 最大酸素摂取量
研究実績の概要

アスリートにおいて全身持久力の指標である最大酸素摂取量の測定は広く行われているが、さらに心臓にどれだけの負担がかかっているかの指標でもある心拍出量について測定したものは、過去に少数の報告があるのみである。運動中の心拍出量の測定法としては、 これまで非侵襲的かつ十分な精度がある測定方法がなかったため、運動中の心拍出量の動態についてはその詳細が十分解明されていない。 本年度は、以下の研究を行った。
①パワー系スポーツである大学ウェイトリフティング選手を対象として、自転車エルゴメータによる症候限界性運動(低強度から高強度にまで強度を漸増するramp負荷)中の心拍出量、1回拍出量、血圧を測定し、運動中のそれらの動態を検討した。具体的には、携帯型呼気ガス分析計(コールテックス社製メータマックス)と、心拍出量測定器(マナテック社製フィジオフロー)を用いて、自転車エルゴメータでの運動負荷中の酸素摂取量や心拍出量などの測定し、動静脈酸素含有量較差を計算で求めた。 運動中には、負荷強度の増加に対して酸素摂取量と心拍出量は最大運動まで直線的に増加した。また動静脈酸素含有量較差も負荷量の増加に従って、最大運動まで増加した。酸素摂取量は最大運動まで増加したが、このことに心拍出量と動静脈酸素含有量較差の両者が最大運動まで増加していくことが寄与していることが分かった。 本年度はさらに大学ウェイトリフティング選手と運動習慣のない一般女子大学生の最大酸素摂取量や心拍出量などの比較を行うため、測定を開始した。
②実際にウェイトリフティングの練習中であるバーベル挙上中の心拍数、1回拍出量、心拍出量の測定も行った。各選手とも、スナッチやクリーン・アンド・ジャークなどのバーベル挙上中に、挙上重量と1回の挙上回数の増加に従って、心拍数、1回拍出量、心拍出量が増加していくことが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までの研究としては、
①パワー系スポーツである大学ウェイトリフティング選手を対象として、自転車エルゴメータによる症候限界性運動中の心拍出量と酸素摂取量などの測定をする予定だが、3年間での目標対象数の3分の2程度の測定が既に終了している。
②実際にウェイトリフティングの練習中であるバーベル挙上中の心拍数、1回拍出量、心拍出量の測定も、3年間の目標症例数の80%程度は行った。従って、計画にほぼ沿った形で研究が進捗している状況である。
現在データを詳細に解析し、英文論文の作成の準備中である。

今後の研究の推進方策

①自転車エルゴメータによる症候限界性運動中の測定を行うウェイトリフティング選手の対象数をさらに増やして、運動中の心拍出量、1回拍出量、心仕事量などの動態を検討し、また男女差なども検討する。ウェイトリフティング選手と運動習慣のない一般女子大学生との相違も検討する。
②さらにウェイトリフティングの練習中であるバーベル挙上中の心拍数、1回拍出量、心拍出量の測定を今後も症例を増やして行ない、バーベル挙上中の心臓にかかる負荷が、どのような要因で決定するかを解明する。

次年度使用額が生じた理由

(理由)本年度の研究経費として約30万円の予算が余ったが、測定日程が若干先になり次年度になったので、測定の時に使用する呼気ガス分析計や心拍出量測定のための消耗品を今年度は使用しなくなり、次年度の使用額が生じたためである。
(使用計画)
この約30万円は次年度の物品費として、呼気ガス分析用の酸素センサー、サンプリングチューブ、校正用ガスなどに使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Stroke work progressively increased until maximal exercise in long distance runners, but plateaued at submaximal exercise in sprinters2018

    • 著者名/発表者名
      Taira Fukuda, Akihiro Matsumoto, Miwa Kurano, Hisashi Nagahama, Toshiaki Nakajima
    • 雑誌名

      J Phys Fitness Sports Med

      巻: 7 ページ: 103-112

    • DOI

      10.7600/jpfsm.7.103

    • 査読あり
  • [学会発表] 運動習慣のない若年女性における運動中の1回拍出係数の動態の検討2017

    • 著者名/発表者名
      福田平、蔵野美葉、長浜尚史、松本晃裕
    • 学会等名
      第23回日本心臓リハビリテーション学会
  • [学会発表] 女子サッカー選手の食事摂取状況、睡眠時間と日常的疲労感等に関する研究2017

    • 著者名/発表者名
      岡本節子、石﨑晶与、中村美麗、佐々木亮太、柴山桂、石山隆之、長澤伸江、池川繁樹、松本晃裕
    • 学会等名
      スポーツ栄養学会第4回大会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi