| 研究課題/領域番号 |
16K01745
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| 研究機関 | 追手門学院大学 |
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研究代表者 |
松井 健 追手門学院大学, 社会学部, 教授 (10279002)
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| 研究分担者 |
巽 樹理 追手門学院大学, 基盤教育機構, 准教授 (00769648)
斎藤 辰哉 鳥取大学, 医学部, 助教 (60758085)
小野寺 昇 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (50160924)
馬込 卓弥 追手門学院大学, 社会学部, 准教授 (20769731)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 高齢者 / トレーニング / 水中運動 / ディトレーニング / 動脈スティフネス |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、高齢者の長期的な水中運動の影響を明らかにすることを目的に、2017年5月から2年10ヶ月間、週2回、1回45分のトレーニングを継続し、体力、身体組成、動脈スティフネスへの影響を約半年毎に確認をした。 COVID-19の感染リスク回避のため、トレーニング期を短縮し、最終測定を中止した。その後、約1年間のディトレーニング（以下、不活動）の影響を確認するための測定を2021年3月下旬に、当初の最終測定を兼ねて実施した。この測定を完遂した40名(水中:22名,陸上:18名)において、①2017年4月から8月、②2020年2月、③2021年3月の3時点のデータ分析を行い、各指標の変化を確認した。主要項目の1つである動脈スティフネスは、水中と陸上の両群の差はなく、約3年間維持されていた。しかし、1年間の不活動を経て、有意に約7%高くなることが示された(p<0.05)。上腕血圧は収縮期、拡張期とも①から②にかけて低下（改善）し、特に陸上群にその傾向が強くみられた。不活動後には、収縮期血圧が再びトレーニング前のレベルまで戻る傾向が示された(p<0.05)。いくつかの体力要素においても、①から②にかけての改善や維持が見られた。一方、②から③にかけての不活動後には、全体データにおいて握力、10ｍ障害物歩行、6分間歩行における体力低下が示された。これらの結果は、水中運動に限らず、有酸素運動を主体とした高齢者の長期集団的運動プログラムは、体力や循環器系指標を良好な状態に保つ効果が期待できることを示すものであり、長期運動プログラムに継続参加することの重要性が示唆された。上記の詳細は第76回日本体力医学会（2021年9月）にて報告した。また、2021年度は、水中運動プログラムの生理学的運動強度の測定結果をまとめて、川崎医療福祉学会誌（vol.31, No.2, 477-488）にて公表した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の所属機関ならびに協力を得た市民プール等でのトレーニングデータの取得と各種測定データの取得は、2021年3月下旬に完了した。また、研究参加高齢者への個人データの最終フィードバックを2021年度8月に完了し、分析用のデータセットの整備も同時期にほぼ完了した。しかし2021年度は、COVID-19の感染リスクのため、研究分担者との分析等に関する対面議論や学会会場での研究情報収集を十分に行うことができず、最終的なデータ分析が進まなかったため、現在、「やや遅れている」状況である。
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| 今後の研究の推進方策 |
2022年度は、COVID-19による各種行動制限が解除される可能性が高いため、本研究に関する議論や情報収集の機会を十分に確保するとともに、学会発表や論文投稿によって最終的な成果を報告したいと考えている。年度中に本研究を完了する予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の感染リスクを回避するため、研究分担者とのデータ分析に関する打合せや学会等での情報収集が十分にできず、研究の進捗が遅れたため、次年度使用額が生じた。これらの段取りに要する費用を中心に、2022年度経費を使用する予定である。
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