小学生対象の意思決定スキル調査から,中高生調査結果と同様,スキルに熟慮型,直感型に相当する下位因子があること,両下位因子間はほぼ無相関であることが確認された。また高校生のリスク調査から,リスクとして自然災害,交通事故,学業,入試,進路,スマホ等が挙げられ,リスク関連の意思決定は様々な教科等で指導可能と判断された。さらに,国内の中高の保健教科書,及び米国健康教育基準・カリキュラム分析ツールHECATとの比較分析から,日本の意思決定スキル育成の課題として,意思決定場面の傷害防止への偏在,熟慮型意思決定場面,選択肢実行時の多面的結果の予想,意思決定影響要因等の指導の不足が明らかになった。
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