研究課題/領域番号 |
16K01768
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
樋口 倫子 明海大学, 外国語学部, 准教授 (70276179)
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研究分担者 |
橋本 佐由理 筑波大学, 体育系, 准教授 (10334054) [辞退]
杉浦 雄策 明海大学, 不動産学部, 教授 (50245156)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 自己マスタリー / well-being / ストレス / 大学生 / 自己イメージ |
研究実績の概要 |
[目的]2020年度は、これまでの研究成果を見直し論文作成を行うとともに、最終版の自己マスタリー促進支援のWeb.プログラムを作成した。まず、自己とは他者との関係を含み、他者との対話は気づきの契機となる。そこで近年、精神福祉領域を中心に注目されているオープン・ダイアローグを、自己マスタリーのための対話的アプローチとして導入し、その効果について検討した。 [分析対象と手続き] 分析対象者は、研究ボランティアとして参加した大学生25名(男子8名、女子17名)であった。介入方法:スモールグループ(3~4名)でオープン・ダイアローグの基本姿勢を練習したのちに、自己マスタリー(理想と現状の自己)をテーマに、対話を実施した。所要時間は45分であった。分析方法:後日、インタビューを実施し、語られた内容や気づきや感想を尋ねた。録音されたインタビューデータをテキスト化し、Steps for Coding and Theorization(SCAT:大谷2008&2011&2019)を用いて質的にデータ分析を行った。 [結果]「自分への気づきが深まった」「自分が否定的に見ていたことを、プラスに見てもらえたことがよかった」など、肯定的な感想が見られた。ダイアローグによる【視点の変化】や<肯定的なリフレクティング>や<ポジティブなメッセージ>などの【共感的な励まし】が、<粘り強い姿勢>や<成長への意欲>といった【挑戦的な姿勢】を促進していた。 [まとめ]共感的な対話は、情緒的支援として、自己マスタリー機能の維持に間接的に働く可能性がある。最終版としてWeb.自己マスタリー促進支援プログラムに、ダイアローグのモジュールを採用して、プログラムを完成させた。
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