研究実績の概要 |
本研究の平成29年度の研究実績を報告する。 平成28年度報告書に記載したとおり、「精神的健常群」の協力者が得られにくいという現状に直面していた。そこでの[今後の推進方策]で述べたように「精神的健常群」に関しては比較的協力を得られやすい“精神医学的検査”を中心にデータ収集を進めていく方策にのっとり、新たに「精神的健常者」100名の各種“精神医学的検査”データを収集した。 このうちの一部の解析結果については、国際学会で発表の予定である(13th World cougress on Healthcare &Technologies,Dublin,Ireland,2018.6.14-15)。 また、平成28年度中迄に既に得られていた“精神医学的検査”データに関連した結果を含めて、平成28年度に論文として発表した(Shichiri K, et al. Characterisutic changes defined via comparison of Big-Five Personalities in Japanese university freshmen from years 2000 to 2016. Health 9:1348-1354.)。 平成28年度中に得られていた「精神症状発現群」のデータのうち“生体情報検査”データと“伝統医学的検査”データについては、分析結果が研究分担者から報告完了となり次第、論文化の予定である。これまでのところ、“生体情報検査”からは「診断あり」のグループが深部体温が高い傾向を示す一方で体表温度(四肢)は低い傾向を示し、ノルアドレナリン、セロトニンが高い傾向、コルチゾール、アドレナリン、ドーパミンは低い傾向を示している。さらに「診断あり」のグループでは白血球全体が減少傾向を示し、同時に細胞傷害活性を待つリンパ球が低い傾向を示している。
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