研究課題/領域番号 |
16K01786
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
七里 佳代 新潟大学, 保健管理・環境安全本部, 講師 (60235538)
|
研究分担者 |
富山 智香子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (80359702)
渡邉 真弓 関西医療大学, 保健医療学部, 研究員 (80751049)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 身体的免疫機能 / 防衛機能尺度 / YGT / リンパ球分画 / ホルモン値 |
研究実績の概要 |
本研究は「身体的免疫機能が高まることは、精神的健康の維持や精神症状の改善にも寄与する」という仮説の検証を目的として実施した。最終年度である令和元年度の研究実績は以下である。平成30年度実施状況報告書での「今後の推進方策」に記したとおり、研究結果の学会発表が今年度に2件繰り越された。 1件目は「精神的健常群」で協力を得られやすかった「精神医学的検査」データを解析し2019年度「第115回日本精神神経学会」に於いて「防衛機能尺度の検証-YGTとの関連-」との演題で発表した。調査への同意を得た精神科疾患のない18~20歳の大学生124名を対象とし、防衛機能尺度(DFS)と矢田部ギルフォード性格検査(YGT)をおこない比較・分析した。DFS得点はYGTの適応性と安定性との関連が高く外向性とは概ね傾向が一致した。 2件目は14th World Congress on Healthcare & Technologies での発表で"Difference in biological information for autism spectrum disorder and adjustmentdisorder:A trial study"との演題である。平成28年度に得られていた「精神症状発現群」と「診断なし群」の生体情報検査の結果を比較・検討したものであり、自閉スペクトラム症(ASD)群、適応障害(AD)群、診断なし(ND)群の3群を比較した。3群のすべての数値は正常範囲内にあったが、ND群は体温と体表温度が低く血圧が高かった。顆粒球はASD群で増加、AD群で減少傾向を示した。NK細胞とNKT細胞はAD群で減少傾向を示し、ガンマ・デルタT細胞はAD群・ASD群ともに増加傾向にあった。AD群・ASD群ではセロトニン、ノルアドレナリンが高く、コルチゾール、アドレナリン、ドーパミンは低かった。
|