研究課題/領域番号 |
16K01792
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
山野 恵美 国立研究開発法人理化学研究所, 科学技術ハブ推進本部, 研究員 (40587812)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ストレス / 認知 / 個人差 / 脳磁図 / 脳神経 / 予防医学 |
研究実績の概要 |
本研究は、時間分解能に優れる脳磁図計(MEG; magnetoencephalography)を用いて、ストレスの認知的評価における個人差に関与する神経メカニズムを解明することを目的としている。今年度は、試験プロトコルをもとに、使用する課題の作成、被験者募集および本試験を実施した。具体的には下記のとおりである。 試験は1日間(1回)、2クロスオーバーデザインで実施した。健康状態に関する問診票、質問紙(生活習慣質問票、気質性格質問票、ラザルス式ストレスコーピングインベントリー、心理的ストレス反応測定尺度、Visual analogue scale等)の記入後、脳磁図計測を行った。安静閉眼状態の脳磁図計測に続き、ストレス認知課題①およびストレス認知課題②(以下、課題①、課題②)を実施し、その間の脳磁場活動を計測した。課題①では、これまでに精神的ストレスを感じたことがあると思われる複数の場面(例えば、”公衆前でのスピーチ”など)を音声により提示し、実験参加者には設定場面状況下で、認知的ストラテジー(状況に対して、積極的に取り組もうとする対策)を検討してもらった。課題②では課題①と同様の方法で情動的ストラテジー(状況からの圧力に耐えられず、情動の軽減を図る対策)を検討してもらった。課題①および課題②ともに、それぞれのべ30場面程度(約5分)を設定した。課題終了後、再び安静閉眼状態での脳磁図計測を実施した。課題遂行時および安静閉眼時において脳磁図計測と同時に自律神経機能の評価のための心電図計測と眼球運動評価のため(瞬きなどのノイズ確認用)脳波計測も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
詳細な試験プロトコルを確定し、ストレス認知課題作成、被験者募集を行った。今年度は、健常成人男性10名を対象に本試験を実施した。特段問題もなく、試験を遂行できた。取得した質問紙データは入力済、脳磁図および心電図データの解析を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
研究実施場所は、今年度と同じく、脳磁図計が設置されている大阪市立大学である。本研究実施にあたり、引き続き、連携研究者との体制を整えて、滞りなく業務が遂行するように努める。対象とする健常被験者男性の募集を継続して行い、試験を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は、詳細な試験実施プロトコル確定後、課題作成、被験者募集を行ったため、本試験の実施が予定時期よりも若干遅れ、予定していた被験者よりも少ない人数で試験を行った。次年度も、引き続き被験者募集を行い、謝金経費を使用する予定である。
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