研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨髄脂肪化は特に高齢者の骨折や貧血の一因であり、治療標的として注目されている。本研究では、高濃度の細胞外カルシウム ([Ca2+]o)が特異的に骨髄脂肪化をもたらすメカニズムの同定を試みた。プロテインキナーゼC(PKC)を介したシグナル伝達経路が骨髄脂肪化に重要であることを突きとめ、PKC の活性化薬であるホルボールエステルPMAがCaイオンの骨髄脂肪化促進作用を抑制することを報告した (Hashimoto-R, Katoh-Y et al. J Physiol Sci 69: 741-748, 2019)。PKC の活性化薬が、高齢者の病的骨折減少への新たな治療戦略として期待される。
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