研究課題
目的;1型糖尿病やSPIDDMを高精度かつ早期に検出するために、高感度のGAD抗体やインスリン自己抗体検およびIA-2抗体検出法を開発し、これら抗体検出法を組み合わせ、膵島関連自己抗体を同時に検出する新規の高感度マルチ抗体検出法を開発する。さらに、自動検出機の試作や、これに組み込むためのキット化も平行して行う。一方、この検出法の有効性については、現在進行中の非介入型前向きコホート研究の試料を用い実証をおこなう。さらに、このコホート研究において抗体出現(膵障害)と食生活のパターンを解析し、膵障害リスクの軽減・改善のための有効な生活指導法を開発することを目的とした。方法;研究者らが開発した超高感度抗体検出法を応用し、3種の高感度抗体検出法を開発し、保険適用になっている2種の抗体(GAD抗体およびIA-2抗体)の高感度マルチ抗体検出法を開発した。ついで、糖尿病患者血清(28検体)を用い同時検出法の有効性を検証した。さらに、前向きコホート試料中のGAD抗体を測定し、食生活のパターンとの関連について解析した。結果・結論;従来ELISAの100-1,000倍高感度のGAD抗体やインスリン自己抗体検およびIA-2抗体検出法を開発し、2種の抗体(GAD抗体およびIA-2抗体)の高感度マルチ抗体検出法を開発した。1型糖尿病患者血清では、実測値/予想値比が48~162%、的中率は28/28(100%)であった。いずれかの検体が陽性または2種の抗体が陽性の検体は、1回の同時検出法により陽性と判定することができた。また、高感度自動検出機が完成し、上市化ができ、高感度抗体検出法のキット化も2019年度中には上市化の見通しである。一方、コホート研究試料における抗体陽性者と食生活パターン解析においては、特筆すべき結果は見当たらなかった。
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