本研究では、神経筋シナプス (運動神経と骨格筋のつなぎ目) の構造維持に必須の分子であるMuSK (muscle-specific kinase) がサルコペニアのバイオマーカーとして有用ではないかと考え、筋萎縮のモデル動物を用いて、MuSKの血中濃度と病態の関係からその特徴を明らかにすることを目的とした。血中MuSKは神経筋シナプスの状態を忠実に反映し、簡易的に測定可能であることから、サルコペニアや筋萎縮性側索硬化症 (ALS) の前臨床試験において治療効果をモニタリングできるバイオマーカーとして利用可能であると考えられた。
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