少子化に対応した学校区の再編が児童の生活空間に与える影響を検証することが本研究の目的である。かつては通学距離の長短が学校への適応度に影響することが指摘されたが、現在ではそのような指摘がなされているということはなかった。 また、地方都市では自家用車による保護者の送迎の有無や放課後の習い事が登下校の空間に対して大きな影響を与えていることが推測されたため、富山市の2つの小学校で協力の得られた児童にGPSを携帯して登下校してもらった結果、登校に関して各学年間の差は小さかったが、下校については多様な活動が見られた。また、登下校の空間の安全や危険、登下校空間での地域体験の提供方法などが検証された。
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