保育の「質」と「量」の充実を図るために2015年より施行された子ども・子育て支援新制度が、子ども、保護者、保育者といった現場の人々の生活にどのような影響をもたらしているのかについて、全国の保育施設に対するアンケート調査と、インタビューや実地観察を軸とした個別研究を組み合わせた包括的研究を行った。調査の結果、認定こども園など新制度の恩恵を享受できる施設では保育の質の向上につながっているケースがある一方、そうでない私立幼稚園や公立の施設では運営に係る負担が増大し、質の高い保育が壊されていくケースもあることが明らかになった。今後、真に質の高い保育を守り、増加させるための施策を模索していく必要がある。
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