研究課題
基盤研究(C)
本研究は国連子どもの権利委員会(CRC)および各国政府、NGO諸団体によって構成される<子どもの権利条約システム>をその動態的関係(ダイナミズム)において把握し、国際的視野に立った子どもの権利理解の理論的水準の到達点を明らかにするものである。研究期間がCRCによる日本の政府報告の審査(第4・5回)と重なったことにより、本研究は、日本の「子どもの権利状況」を理論的に分析し、国際比較の観点からその特長について明らかにすることを行った。
教育学
1994年の「子どもの権利条約」の批准から四半世紀が経過するが、先の第4・5回審査に見られるように今なお日本の「子どもの権利」状況は大きな問題がある。現代日本の子どもの置かれた状況を、「子どもの権利条約」の視角から、特に条約に定められた諸主体の動態的関係を視野に入れて考察した点に本研究の学術・社会的意義がある。