生後4ヶ月の母子相互交流において(1)母は言葉よりも身体接触を好み、(2)個々の母子特有の応答パターンを有し、(3)対面する乳児は視線を回避しやすく、第三者がいると生気情動を活性化させることを先行研究の傍証として再確認できた。新たに(1)生後1ヶ月では母の胸に収まり内的な感覚に注意を向けているが、徐々に外界の刺激に反応する移行期を経て、生後2ヶ月では関係性に相互性が出現すること、(2)3~4ヶ月では抱く・抱かれる姿勢に変化が生じ、乳児が周囲の雰囲気を感じ取った時の母子の姿勢を「カンガルー抱っこ」として注目できること、(3)3歳までに関係性が変容した事例では環境変化に影響との関連が推測された。
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