研究課題
基盤研究(C)
本研究は,幼児の日常活動や運動遊びなどにもみられる身体の複合的な調節を要する動作に着目し,調整力系動作の習熟度やその年齢変化,およびそれらの動作メカニズムとその発達的特性について明らかにすることを目的とした。4歳から6歳の幼児を対象に,ジャンプ,ホップ系の連続跳躍動作を課題として,それらの動作を観察的に評価した。その結果,動作の各要素について年齢に伴う顕著な習熟的変化がみられ,本研究で対象とした幼児期は,動的な姿勢制御や体肢の左右性を含んだ動作調整能力の変容過程にあることが明らかになった。
発達動作学
本研究は,幼児の日常生活や運動遊びの場面でよくみられる調整力系動作(身体を上手くコントロールする動き)に着目し,幼児の発達特性を明らかにするものである。学齢期以降に実施する運動能力テストのように,最大能力を量的な面から測定・評価するものに対し,幼児期においては動作獲得の質的側面(どのように動きを獲得していくか)を理解し,実態を把握することが重要である。本研究の成果はそれを支援するものであり,保育現場における指導等に対しても重要な示唆を与え得ると考えられる。