研究実績の概要 |
本研究の目的は、発達の気になる子どもたちの生活スキルの向上を目指した、キャンプ(野外)活動プログラムの開発と野外活動支援システムを構築することである。キャンプ参加者の「家族支援」と「スタッフ養成」プログラム開発も同時に行うことで継続的な活動を目指している。 最終年度であるため、これまでの研究結果の総括と発表を予定していたが、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により、社会動向が変化し、これまでの対面研究のみでの総括では不十分と考えたため、遠隔での実践研究とその成果の報告を行った。 実践研究は、zoom交流会で、子どもたちや家族の近況報告・これまでのキャンプの振り返り・活動再開への意見交換を行い、スタッフトレーニングでは、e-learningを活用して、動画コンテンツ制作講座・演習を行った。 これらの遠隔活動を行うにあたり、これまでのあゆみから活動の意義を探るために、知的・発達障がい児・者対象のキャンプを行ってきた団体Aの活動記録(1976,1978年)と,団体B(2019年)の活動記録をテキストマイニング後比較し考察した。知的・発達障がい児・者対象キャンプについては、時代の流れに沿って、より野外活動場所やプログラムの幅が広がっているが、共に参加者一人一人を大切に、参加者と関係者は対等な関係性の中で活動が行われてきたことが分かり、この成果を学会で報告した。 発達の気になる子どもたちの生活スキル向上を目指した野外活動プログラム開発と支援システムの構築については、社会状況に合わせICTを活用しながら検討を続ける。
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