研究課題/領域番号 |
16K01906
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
原田 豊 立正大学, 法学部, 教授 (10356206)
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研究分担者 |
齊藤 知範 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 主任研究官 (10392268)
冨尾 淳 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (10569510)
雨宮 護 筑波大学, システム情報系, 准教授 (60601383)
今井 修 東京大学, 空間情報科学研究センター, 客員研究員 (80401305)
山根 由子 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 研究員 (80721175)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 子どもの被害 / 前兆的事案 / 危険なできごとカルテ / QRコード |
研究実績の概要 |
令和元年度は、本研究で開発したQRコード対応「危険なできごとカルテ」および回答用地図を用いて、文部科学省の「学校安全総合支援事業」の令和元年度モデル校となった小学校1校において、全学年の在籍児童を対象として、令和元年10月~11月に調査を実施した。 調査の実施にあたっては、昨年度に改良したWegGISサイトの新機能である、ユーザが作成したカルテ・地図のID番号ファイルおよび学区の形状などを示すシェープファイルのサイトへのアップロード機能を実際に使用して、設計どおりに機能することを確認した。また、前年度に委託業務先企業の事情によって完了できなかったQRコード対応帳票の読み取りソフトウェアの改良作業を本年度に実施し、納品された改良版の帳票読み取りソフトウェアが正常に動作することを確認した。 これらの成果を踏まえ、本研究で開発したQRコード対応「危険なできごとカルテ」を、先行研究で開発した安全点検地図作成支援ツール『聞き書きマップ』と組み合わせ、「子どもの被害防止ツールキット」として、学校現場での安全教育に導入する試みについて検討し、その成果の一端を日本犯罪社会学会およびアメリカ犯罪学会(American Society of Criminology)の年次大会において、それぞれ発表した。 以上の取り組みにより、現場に実装可能な子どもの被害防止活動支援ツールを開発し、学校教育の現場でそれらの試験運用を実施し、その中で得られた知見を踏まえてツールや運用手法の改良を行うという、本研究全体の基本方針であったサイクルを、複数回反復することができた。このことは、本研究での経験を、今後、実践現場との緊密な連携による「参加型アクションリサーチ」へと展開することに、大きく貢献するものである。
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備考 |
科学が支える子どもの被害防止 http://www.skre.jp/
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