研究課題/領域番号 |
16K01907
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研究機関 | 公益財団法人未来工学研究所 |
研究代表者 |
野崎 祐子 公益財団法人未来工学研究所, 研究センター, 研究員 (60452611)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 子どものいじめ / こどもの問題行動 / メタ・アナリシス |
研究実績の概要 |
初年次にあたる平成29年度は,子供の問題行動に関する研究を4本の論文としてまとめ、海外ジャーナルに投稿した。うち2本(①家庭環境(parenting)と子どもの幸福に関する検証 ”Parenting Style and Child Happiness: Evidence from Japan” ②家庭環境(家庭学習時間や親の養育態度、習い事)と子どもの学力に関する検証”Does Money affect Children’s Outcomes? Evidence from Japan”)は2016年度内に、1本は2017年5月に査読付き論文としてジャーナルに掲載された。残る1本は現在修正中である。 また、国内における心理学、教育学、社会学、行動医学を中心とした先行研究の整理し、歴史的経緯と論点整理を行った。子どもの学習過程におけるつまずきについては、先行研究をまとめ、結び目の数学教育研究会にて口頭発表を行うとともに、教育学の立場からの助言を得た。成果は『「結び目の数学教育」研究プロジェクト報告書』 に論文としてまとめた。さらにマクロ経済的見地から、公的統計をもとに家庭内でケアが必要な若年層について検証を行い、それらが増加傾向にあり、深刻さをましていることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
子供の問題行動に関する論文4本のうち、2本は査読が遅れたため、年度内のジャーナル掲載に至らなかった。また、論文作成を優先させたため、当初初年度に予定していた文献サーチとメタ・アナリシスによる検証は完成しておらず、一部を平成29年度に繰り越した。
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今後の研究の推進方策 |
子どもの問題行動に関する検証や、いじめの文献サーベイで明らかになった結果の差異について、メタ・アナリシスを行い、それがどのような要因に起因するのか検証する。また国内外のパネルデータを用いて親の社会経済要因や本人の資質、生育環境などが子どもの問題行動やいじめ及ぼす影響について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
子どもの問題行動に関する論文完成を優先させたため、当初予定していた海外文献サーチやメタ・アナリシスによる検証については次年度に繰り越した。
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次年度使用額の使用計画 |
前年度からの繰越課題と並行して、国内外のパネルデータを用いた子どものいじめに関する実証分析を行う。作業の効率性を上げ、より質の高い研究を行うため、短期の在外研究を計画している。
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