研究課題
(1)「プロテインチップ適合型グアニン四重鎖構造体核酸ライブラリーの創製」 ランダムな塩基配列を作成するコンピューターアルゴリズムを用いて設計したグアニン塩基に富む核酸配列のグアニン四重鎖形成能を、様々な塩条件での安定性 を調べることにより詳細に評価した。(2)「グアニン塩基比率を高めた核酸配列ライブラリー創製法の検討」 タンパク質と様々な結合特性(選択性、親和性)を示すグアニンRNA四重鎖核酸構造体を作製するために、多様な構造、配列のグアニン四重鎖構造体ライブラ リー構築法を確立した。具体的には、DNA化学合成、遺伝子工学的手法を融合することにより、配列多様性、構造的多様性を有するグアニンRNA四重鎖構造ライブ ラリーの簡便で効率的な合成方法を確立した。(最終年度実施内容)これまでに確立した塩基配列に偏りのあるライブラリーを用いて、グアニン四重鎖構造体の分子認識の有用性を明らかにするためにin vitroセレクション法を行った。標的分子としてはストレプトアビジンを選択した。セレクションサイクルの増加に伴い、タンパク質結合RNA画分の割合の顕著な増加が認められた。選択したRNAをDNAへと変換し、大腸菌にクローニングし配列解析を行ったところ、期待通りグアニン塩基に富む配列が確認されたことから、グアニン四重鎖ライブラリーの有用性が示唆された。各クローンごとの結合評価を行うことにより、グアニン四重鎖構造体の分子認識能を明らかにすることができると期待される。
すべて 2018
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Biochemistry.
巻: 57 ページ: 5938, 5948
10.1021/acs.biochem.8b00792