「活性含硫化合物(分子内に-SH基あるいは-SSH基を持つ化合物)」と虚血再灌流障害時の酸化ストレス軽減機能との関連について、質量分析技術を用いて検証を行った結果、すでにその抗酸化作用が知られている硫化水素のみならず、ホモシステイン、システイン、グルタチオン、そしてそれらの分子にさらに過剰な硫黄原子(S)が結合したパースルフィド化合物が虚血再灌流障害の軽減に効果があることがわかった。さらに、組織中のパースルフィド化合物を「空間的情報」を保持したまま可視化する手法として新たにSERS(Surface-enhanced Raman spectroscopy) imaging法の確立に成功した。
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