AdoMetを補酵素とするメチル基転移酵素の一部には、AdoMetの代わりに人工官能基を持つAdoMet類似体を使用することで、生体高分子の特定の位置にプローブを導入することが可能になる。この研究で、超好熱性真正細菌Aquifex aeolicusのメチル基転移酵素TrmIを使用し、tRNA分子のT-Loop部位にCy3、Cy5やローダミンなどの蛍光色素を導入する技術を開発した。SPring-8のマイクロフォーカスビームライン・BL32XUに蛍光・レーザー装置を設置し、X線測定に使用するゴニオステージ上で、複合体の結晶から実際に蛍光を検出し、構造解析用の位相回復に成功した。
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