研究課題/領域番号 |
16K01955
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基盤・社会脳科学
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 (2017-2018) 玉川大学 (2016) |
研究代表者 |
榎本 一紀 国立研究開発法人情報通信研究機構, 脳情報通信融合研究センター脳情報工学研究室, 研究員 (10585904)
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研究分担者 |
藤田 一郎 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (60181351)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 大脳基底核 / ドーパミン / 線条体 / 報酬 |
研究成果の概要 |
社会的状況における意思決定には、長期的な視点での将来予測が必要である。中脳ドーパミン細胞は長期的な報酬情報を表現し、その情報を大脳辺縁系や大脳基底核に送っており、線条体の投射細胞は長期的な行動の価値をコードし、適切な行動選択に関わっているが、それらの機能的トポグラフィは明らかでなかった。ニホンザルから記録したドーパミン細胞および線条体投射細胞の活動から、ドーパミン細胞には背外側-腹内側軸に沿った長期的報酬価値表現のトポグラフィがみられるが、その情報を受ける線条体投射細胞の活動はそれらを単純に反映しておらず、皮質や視床からの入力も含めた、より複雑な将来報酬情報を表現していることが示唆された。
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自由記述の分野 |
神経科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究成果は、社会的状況などの長期的な将来予測が必要な環境において適切に振る舞うための神経システムの解明に貢献する。特に、ドーパミン細胞とそれらが情報を送っている大脳辺縁系や大脳基底核が関わる意思決定や行動選択に関わる神経回路の機能理解に寄与する。また、それらの神経機能の不調が原因であろうと考えられる運動障害や、依存症や強迫神経症、不安神経症などの神経疾患の解明に役立つことが期待される。
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