本研究は動物個体脳にCa感受性蛍光蛋白(GCaMP6)を発現させる、あるいはCa感受性色素(OGB-1-AM)を注入することで、感覚刺激に応ずる神経電気活動とCa濃度変化を蛍光信号として測光電極で同時に記録し、脳の感覚情報の統合機構の解明に至る実験手法を確立することを目指す。マウス海馬およびトリ終脳聴皮質領域(Field L)で局所の電気信号とCa信号を同時に記録し解析した。さらにトリでは上行する聴覚神経回路をmCherry標識することで、皮質のField Lを明示した。なお、嗅上皮細胞にも研究対象を広げることで測光電極法を広く一般の研究者が使用できるようにする事も試みた。
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