研究課題/領域番号 |
16K01971
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田代 亜紀子 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 准教授 (50443148)
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研究分担者 |
竹内 泰 東北工業大学, 工学部, 准教授 (30553862)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 文化遺産 / インドネシア / パダン / 町並み |
研究実績の概要 |
本研究は、2009年スマトラ島沖地震で被災したインドネシア西スマトラ州の州都パダンにおける歴史的文化遺産復興にむけた継続的研究のさらなる展開として、インドネシアにおける「文化遺産地区(Kawasan Cagar Budaya)」保存と地域社会の関係について考究するのが目的である。 平成30年度は、前年にブンハッタ大学と共同で実施した国際ワークショップ「港市の歴史的建造物および町並み保存に関するワークショップ-函館とパダンの事例から」のフォローアップとして、函館における建造物事例調査(橋谷家住宅、旧小山邸)を行うと同時に、研究協力者との打ち合わせを実施した。函館には、パダンと同時期の中華寺院が保存されており、また橋谷家のように和洋折衷様式の商店と住宅を兼ねた邸宅が残されている。 また、研究3年目にあたる2018年度は予定通り、これまでの研究成果還元を実施し始めている。文化教育省のみならず、公共事業・国民住宅省との連携を強めるため、熱帯エコ住宅に関する第5回国際セミナー(2018年11月14日・15日、於:バリ・デンパサール)において発表を行った。発表内容は、2019年に書籍として刊行される予定である。国際セミナーでは、パダンの町並みに関わる開発局との連携の必要性も指摘され、文化遺産保存としての教育文化省、町並みと開発を担う公共事業・国民住宅省との連携が強く求められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進展しているが、予算の関係上、2018年度は国際セミナーでの研究成果発表のみで終了してしまった。最終年度である2019年度は、パダンにおける国際セミナーでの発表にあわせて、ジャカルタのコタ地区での最終調査を実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である本年は、2009年スマトラ沖地震より10年目にあたる。このため、これまでの10年の成果を、現地パダンの国際セミナーで発表し、現地への還元を目指す。また、ジャカルタ・コタ地区の調査も実施し、最終年度のまとめとする。
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