研究課題/領域番号 |
16K01972
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
朱 永浩 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (90552860)
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研究分担者 |
新井 洋史 公益財団法人環日本海経済研究所(調査研究部), その他部局, 部長 (30551402)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 中ロ地域間経済関係 / 北東アジア多国間経済協力 / 物流・輸送分野 / 複合一貫輸送 |
研究実績の概要 |
近年の中ロ地域間経済関係は大きく変容しており、1990年代に軽工業品取引を中心に自然発生的に形成された「国境貿易」から、様々な分野に広がりを見せている。多様な貿易形態に対応し得る物流・輸送体制の確立は喫緊の課題であるが、そのためにはインフラ整備、整合的なルールづくりなど、中ロ両国間及び北東アジア多国間の協力に基づく「制度的基礎」の形成が不可欠である。 本研究では、物流・輸送分野における「制度的基礎」の形成過程を検証するために、中国東北部とロシア極東地域の物流・貿易に関する先行研究のサーベイを踏まえ、中国黒龍江省、ロシア沿海地方で輸送・物流企業、研究機関へのヒアリング調査を通じて、中ロ間の物流・輸送分野での経済相互連携の推進状況と具体的な課題を明らかにしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
中国東北部とロシア極東地域の物流・貿易に関する貿易・物流の統計データ並びにヒアリング調査内容を整理しており、2016年度の研究により得られた成果発表を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
今後、「中ロ越境輸送と北東アジア物流」を議題とするワークショップを開催し、また、中国吉林省とロシア沿海地方を対象に現地調査を実施する。中ロ国境地域の経済交流の進化、越境物流の高度化、さらに中ロ間協力の制度的基礎形成の過程及び有効性といった点について明らかになった知見に基づき、北東アジアの経済連携が今後どのような形に進みうるのか等、地域経済への含意を考察する。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外現地調査およびデータ・資料収集作業の一部について2017年度以降に実施するため。
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次年度使用額の使用計画 |
2017年度に海外現地調査およびデータ・資料収集作業を実施する。
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