研究成果の概要 |
本研究はタイ側で作成した日本人とタイ人の間の事件・事故に関する膨大な資料から、日本人とタイ人の間で発生した交通事故、騒動、窃盗、強盗・襲撃の4種類の事件・事故計3,373件と2,414人の検挙に関する情報を抽出し、地理的・時期的な分布や内容、背景、処分など様々な側面から分析を行った。その結果、日本側に起因する事件・事故は開戦直後に多発したものの全体的に減少傾向にあるのに対し、タイ側に起因する事件・事故は逆に戦争末期に急増していたことが明らかとなり、日本側もタイ側も多発する事件・事故に我慢を強いられながらの同盟、すなわち日タイ同盟の実像は我慢の同盟であったとの結論に達した。
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