研究課題/領域番号 |
16K02013
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
後藤 雄介 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (60296374)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 先住民 / 混血 / 思想史 / 社会運動 / アンデス / ペルー / エクアドル / ボリビア |
研究実績の概要 |
アンデス諸国における現代先住民運動を、社会運動論として分析するのではなくさまざまなメディアでの表出のあり方を探るなど、社会思想的に位置づける本研究の目的にしたがい、研究2年目である2017年度は、海外出張の時期・期間の制約により、2018年3月にペルー・エクアドルのみへの調査旅行となり、今回はボリビアへは行くことができなかった。ボリビア行きは次年度の課題としたい。 ペルーでは前年度に引き続き、首都リマで、El Virrey書店での新刊研究書の購入と、IEP(Instituto de Estudios Peruanos、ペルー問題研究所)付属図書館での資料収集に努めた。また、同研究所のRicardo Cuenca所長と会談する機会も得て、先々同研究所での研究発表機会を持つ可能性について話し合えたのはひとつの成果であった。 エクアドルはじつに四半世紀以上ぶりの訪問であったが、首都キトで、サレジオ会が運営するAbla Yala書店、およびメキシコを代表する出版社FCE(Fondo de Cultura Economica、経済文化基金)のエクアドル店(注:システムの制約で適切にアクセント記号が打てず)で多数の必要とする研究書を購入することができた。また、FLACSO(Facultad Latinoamericana de Ciencias Sociales、ラテンアメリカ社会科学大学)エクアドル校の付属図書館では、滞在中、非常に快適な環境下で資料収集に励むことができた。 帰国後すぐに翌2018年度に突入することとなったが、現在鋭意書籍・資料を読解中である。今回はアンデス諸国の比較研究を旨としているため、具体的に活字化するのは、エクアドルでの資料読解を踏まえ、今後の課題となる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の最初の成果は、2016年度にペルー・リマで出席した「第1回ラテンアメリカ文学理論・批評・歴史国際会議」の成果を踏まえた書籍刊行を予定していることが会議後に明らかにされたため、この書籍へスペイン語で投稿することとし、原稿は査読を受け2017年1月4日に無事受理されたが、2017年内の刊行が予定されていたものの、初版の事情によりいまだ刊行に至れないとの説明を2018年3月8日付書簡で受けている。残念なことであるが、今年2018年内の刊行に期待したい。
|
今後の研究の推進方策 |
研究最終年である2018年度の目標は、日本の国内外を問わず、研究成果を活字化して公表することである。そのためにも、前年度までに訪問できていないボリビアへの調査旅行を実施したい。滞在の拠点は引き続きペルー・リマになるが、今年度はボリビアとの比較検討のため、クスコでも先住民関連の資料収集をおこないたい。 同時に、予算の制約もあるが、もし可能であれば日本への帰国途中にラテンアメリカ研究の総合拠点であるメキシコ・シティに立ち寄り、FCEでの書籍購入、およびBiblioteca Vasconcelos(バスコンセロス図書館)で貴重資料の閲覧・収集も実現したい。
|
次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 誤差の範囲である。 (使用計画) 次年度に適正に消化する。
|