研究課題/領域番号 |
16K02022
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
川田 進 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10288756)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | チベット仏教 / イスラーム / 政教関係 / 中国共産党 / 宗教の社会貢献 / 公共宗教 |
研究実績の概要 |
1.2019年度は中華人民共和国が建国70周年(10月1日)を迎えるという政治的な事情により、外国人研究者が中国国内でトラブルに巻き込まれることを避けるため、中国国内での現地調査を中止した。本研究課題の主要な調査地であるラルン五明仏学院(四川省色達県)は2016年夏以降、ヤチェン修行地(四川省白玉県)は2019年夏以降、「宗教の中国化」政策、脱貧困化政策、宗教ツーリズムの準備等の理由により、外国人立ち入り禁止の状況にあり、課題研究の遂行に大きな支障となった。 2.中国国内の政治的事情を踏まえて、以下の海外調査を行った。(1)2019年6月、香港にてチベット仏教及びイスラームの調査。(2)2019年8月、ミャンマーとタイにて仏教及びイスラームの調査。(3)2019年8月、インドにてチベット仏教、シク教、イスラームの調査。(4)2019年12月、台湾にてチベット仏教及びイスラームの調査。(5)2020年2月にミャンマーでの調査を予定していたが、新型コロナウイルスの影響により中止した。 3.研究期間最終年度にあたるため、単著『天空の聖域ラルンガル--東チベット宗教都市への旅(フィールドワーク)』(集広舎)を出版し、論文 「現代中国における宗教の震災救援活動と記憶の継承」「現代中国の政教関係と「宗教と和諧」政策の動向」を発表した。 4.アウトリーチ活動として、大阪(5月)と東京(9月)にて、チベット仏教と中国政教関係に関する公開講座を実施した。 5.研究の遅れにより、研究期間を1年間延長する申請を行い、承認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
主な理由が3つある。(1)2019年度は中国建国70周年に当たったため、中国国内で外国人研究者が少数民族地区にて宗教調査を実施することに大きな制約があったため。(2)中国に発注した書籍の到着が大幅に遅れたため。(3)新型コロナウイルスの影響により、2020年2月と3月に予定していた海外調査を中止したため。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は以下の研究計画を立てている。(1)中国国内の政治状況が好転した場合、四川省及び青海省にて宗教文化の調査をおこなう。(2)ミャンマーのヤンゴンにて、イスラームの調査を実施する。(3)四川省少数民族地区の地図資料集を作成する。 新型コロナウイルスの感染状況が好転しない場合、海外調査を中止し、四川省少数民族地区の図版資料集を作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
中国国内の政治的事情及び新型コロナウイルスの発生により、予定していた海外調査を実施できなかったため。中国に発注した図書、雑誌の未到着により、研究成果の取りまとめに支障が出たため。
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