研究課題
基盤研究(C)
中国の宗教NGOは主に政府が主導するものであるため、外国人研究者がNGOに接触することは困難であることがわかった。そこで、民間の宗教NGOであるヤチェン修行地を訪問し、修行地の活動を報告できたことは大きな成果である。とりわけ高僧アソンを中心とした社会貢献活動は、今後の中国宗教NGOの動向を分析する上で重要な役割を果たしている。その他、タイやベトナムのイスラムNGOが実施している社会慈善活動を観察し、中国の活動と比較した結果、中国の宗教政策がNGOの活動を阻害していることが判明した。
アジア地域研究
中国や台湾の宗教NGOを訪問し、関係者からNGOの役割や活動内容について聞き取りを行ったが、調査が短期間であることや中国の政治情勢という壁に阻まれ、成果は予想を下回った。しかし、社会参加の宗教論を考える上で、タイやミャンマーの仏教寺院や高僧の活動を観察できたことは大きな成果である。2020年に台湾で宗教NGOの調査を複数回行う予定であったが、コロナ禍により実施できなかった。