研究課題/領域番号 |
16K02023
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研究機関 | 天理大学 |
研究代表者 |
五十嵐 徳子 天理大学, 国際学部, 教授 (80294156)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高齢化 / 高齢者ケア / ジェンダー / 女性 / シジェルカ / 介護 / 現地調査 |
研究実績の概要 |
課題遂行のために2度の現地調査を実施した。1回目は、2018年8-9月にぺテルブルグで行った。ホドレバ准教授のアレンジによって、双子の子どもを持つ女性に対して、家事、育児、介護と仕事との両立についてインタビュー調査を実施した。また一人暮らしで同じ町に娘夫婦と孫が住んでいる女性に高齢者の年金、高齢者の就労状況、今後の人生プランについて話を聞いた。継続調査を行なっている町の郊外に住んでいる老夫婦にインタビューを行った。また20歳代の女性2人に対して家事、育児、介護と仕事との両立について聞いた。また、ペテルブルグの保育園の職員から見た最近の介護事情について聞き取り調査を行った。更に40歳代のロシア人男性に家族の性別役割分担についてインタビューを行った。2回目は2019年3月にペテルブルグで実施した。障害のある高齢の叔母と同居する30代男性に聞き取り調査を行った。また、30代女性に家事、育児と仕事の両立について話を聞いた。更には、40代の女性2人に家事育児、仕事の両立について話を聞いた。また、60代後半の女性3人、70代の男性に介護に関する聞き取りをした。継続調査を行っている郊外に住む老夫婦へのインタビューも実施した。2回のロシアでの現地調査は、本課題である高齢者介護をめぐる問題およびその周辺の諸問題を明らかにすることに大いに寄与するものになった。 研究成果の一部をBASEESが主催する国際学会で「Elderly care in Russia and Sidelka from Central Asia」というテーマで、また、ロシア史研究会2018年度全国大会で「ソ連邦解体以後のロシアのジェンダー状況を考える」というテーマで発表を行った。また、成果の一部は『新版 世界の社会福祉第5巻東欧・旧ソ連』「ロシアの高齢者介護」(旬報社、2019年夏発行予定)等で掲載される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の遂行はおおむね順調に進展している。現地調査、文献収集を予定通り進めている。また、その成果の一部を国際学会、国内学会で発表している。また、成果の一部の書籍所収論文が2019年度夏に出版予定である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は最終年度である。これまでに得られた成果を補強するために、2019年8月にはロシアのモスクワ、ペテルブルグ、ペテルブルグ郊外において継続調査を実施する予定である。また、9月には国際シンポジウムで成果の一部を発表する予定である。また、3月には研究協力者と最後の打ち合わせをペテルブルグで行う予定にしている。
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