研究課題
基盤研究(C)
戦後、家庭科教育と改良普及事業が生徒や農家女性に対して行った啓蒙活動である生活改善がどのように農村に働きかけ、どのような帰結をもたらしたのか、資料から実証した。さらに戦後農村における生活記録やサークル活動に関する資料を収集し、これらの活動が農家女性たちが生活に関する情報交換をし、自らの生活を客観視する手段として重要であったことを実証した。また、家庭科とジェンダーに関する考察を行い、家庭科のテキストとして分担執筆し刊行した。
社会学
生活記録やサークル活動に焦点を当てながら、農家女性たちの自律的な活動の意味を分析したことは、農村研究や戦後史研究、ジェンダー研究への貢献といえよう。また家庭科教育が行ってきた農村の生活改善の内実を実証したことは、社会学から家庭科教育学への知的貢献いえる。さらに家庭科のテキストを分担執筆し、ジェンダー研究が家庭科教育にどのように寄与してきたのかを一般向けに分かりやすく解説した。