| 研究課題/領域番号 |
16K02054
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| 研究機関 | 南山大学 |
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研究代表者 |
坂井 博美 南山大学, 人文学部, 准教授 (80734574)
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| 研究分担者 |
藤野 裕子 東京女子大学, 現代教養学部, 准教授 (70386746)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 性産業 / 性売買 / 買売春 / ジェンダー / 現代日本史 |
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| 研究実績の概要 |
本課題は、日本の性産業の変容と新たな形態の形成過程の時期にあたる1950年代から70年代までを対象として、愛知県と東京都の性産業地のあり方を検討し、性売買構造の連続性と変容のあり方を解明しようとするものである。
2020年度は、前年度までに引き続いて、1950年代から70年代全般の資料調査を行った。資料収集にあたっては、研究代表者が主に愛知県の性産業関連を、研究分担者が東京都を担当し、史料集や古書を入手、また図書館等を利用して、雑誌・新聞記事、行政関係資料、業者関係および性売買反対運動関係の資料等を収集、検討した。また、当該時期のあり方と比較するため、戦前期の資料等も検討した。
研究代表者は、豊橋市中央図書館、豊橋市役所、名古屋市鶴舞中央図書館等で資料調査を行った。また、8月には愛知県の一宮市、11月には豊橋市の性産業地や関連地においてフィールドワークを行った。しかし、新型コロナウィルスの影響で、国立女性教育会館での代表者・分担者合同調査等を実施できなかった。研究分担者は、東京都公文書館・東京都中央図書館、台東区立図書館などでの調査を実施する予定であったが、新型コロナウイルスの影響で十分な調査を行うことができなかった。以上のように、予定通りにはいかなかったものの、基礎的な文献調査を進展させたことによって、一定の成果をうみだすことができた。次年度はその成果をふまえて追加調査を行う予定である。
また、研究代表者と分担者は、2020年5月に研究の方針や調査の方法の検証・検討等についてオンライン上で打ち合わせを行ったほか、資料の検討と研究結果を共有し議論を行うために、オンライン上で研究会を実施、具体的には10月と2021年3月は研究代表者が、2020年11月は研究分担者がそれぞれ報告を行い議論した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの感染拡大の関係で、資料収集の実施に影響が出た。資料調査の一部は実施したものの予定よりも実施回数が少なくなり、特に、これまでに引き続き2021年度も継続して行う計画であった埼玉県の国立女性教育会館での研究代表者・分担者合同の資料調査等が、実施できなかった。また、研究分担者は、予定していた東京都公文書館・東京都中央図書館、台東区立図書館での調査を新型コロナウイルスの影響で十分に行うことができなかった。そのため、今年度はこれまで収集した資料や古書店で購入した資料の分析・検討を中心に行った。実施できなかった調査は、コロナウィルスの状況をふまえながら2021年度に行いたい。
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| 今後の研究の推進方策 |
愛知・東京の図書館等での調査のほか、2021年度は実施できなかった国立女性教育会館での資料調査を実施する予定である。また、これまで収集した資料をさらに整理し、1950年代から70年代までの性産業の構造を解明するうえで不足している資料群を検証して、欠落部分を集中的に収集する。これに並行して研究会を定期的に行い、各々の性産業地の構造の共通性と差異、影響関係等について意見交換を行い、課題の検討結果をまとめたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、資料調査を十分に行うことが叶わず、特に、国立女性教育会館での調査が実施できなかった。2021年度は、新型コロナウィルスの状況をみながら資料収集を行う予定であり、そのための交通費や複写代、また、資料分析の結果として入手の必要性が生じた文献の購入等に使用する計画である。
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