高校硬式野球部男子の夏の全国大会である甲子園は、国民的なイベントであり、そこには様々なジェンダー的事例が集積している。「甲子園」においてさまざまな役割を担ってきた女子生徒に関する歴史をジェンダー視点から研究した。具体的には、時代や地域ごとの事例収集を行い、女子応援団員、女子マネージャー、セレモニー要員(開会式のプラカード・ガールやコーラス・ガールなど)の生成発展の様相を明らかにした。さらに、各事例についての検討を行い、戦後の中等教育現場で駆動してきた、女子を周縁化するメカニズムの一端を明らかにした。
|