研究課題
基盤研究(C)
本研究は、沖縄の人口と生殖の戦後史について、文書資料・生活史料等の収集・分析を行い、本土復帰前に焦点をあて、冷戦期の国際関係とジェンダーの視点を加味しながら歴史的過程を探究した。主な研究成果は、第一に、戦後沖縄の出生・生殖関連資料および文献を収集・整理した点。第二に、沖縄の出生・生殖関連政策と家族計画の展開を、グローバルとローカルの二つの文脈に位置づけ、日本本土との違いとつながりを捉えた点。第三に、生殖をめぐる意識・実践を本土と比較し捉えた点である。
人口社会学
本研究の学術的意義は、第一に、関連すると思われる資料群から戦後沖縄の出生・生殖関連資料および文献を探索し、収集・整理した点にある。第二に、戦後沖縄の人口と生殖の歴史的過程をグローバルとローカルの二つの水準でとらえ、日本本土との違いとつながり、および出生・生殖の意識と実践を実証的に探究した点である。本研究は、日本やアジアの人口・生殖の比較史的・関係史的研究の進展に一定の貢献を果たすものと考える。