研究課題/領域番号 |
16K02104
|
研究機関 | 公益財団法人学習情報研究センター |
研究代表者 |
松本 慎二 公益財団法人学習情報研究センター, その他部局等, 研究員 (50454195)
|
研究分担者 |
朝田 健治 サイバー大学, IT総合学部, 客員教授 (00465460)
内海 麻利 駒澤大学, 法学部, 教授 (60365533)
澤井 進 公益財団法人学習情報研究センター, その他部局等, その他 (60462933)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 文化財保存と都市化 / 都市化と観光政策 / 文化的景観 / 日仏文化交流 / アルべール・カーン / 文化政策・文化財 |
研究実績の概要 |
基盤研究(c)(一般) 課題番号16K02104 【日仏文化政策と市民との関係を踏まえた持続可能な観光プログラムに関する研究】最終年度における研究実績は次の通りである。① 日本と関係の深かったフランス人アルベール・カーンに関わる研究。② 日仏文化交流促進に関わる研究。 ① は4K映像資料としてまとめたアルザス出身のユダヤ人銀行家アルベール・カーン(1860ー1940)の伝記資料(アルザスの寒村に生まれ、プロシャによるアルザス併合を嫌って長躯パリまで行き、銀行の下っ端雇い人に職を得、刻苦勉励して遂にはその銀行の所有者となったこと、さらに投資を重ね世界でも有数の金融資本家となったこと、日清・日露戦役にあたっては多額の日本政府発行の戦時国債を引き受けたこと、それに対する謝意として横浜にカーンが到着した際には礼砲を持って迎えられたこと、大隈重信、渋沢秀雄らとの親交、世界周遊奨学金計画、地球文書館計画などの世界的スケールのプロジェクトを実行したこと、最期は世界大恐慌のあおりを受けて破産、寂しくブローニュの館で世を去ったことなどを示す映像資料)。また我が国の建築家隅研吾の設計によるアルベール・カーン資料館新館竣工を機とする新たな協力関係について資料館側と定期的に協議した。 ② はアルベール・カーン資料館との提携(今回あらたに、大正時代、皇太子裕仁の訪仏の際在野の銀行家カーンが日本皇太子のアルザス旅行に同行したことを示す地方新聞の記事が発掘された)を含め、文化財保存政策と都市化政策の日仏比較、デジタル資料の共有、教養科目情報工学・文書館学授業の単位互換など多面的な協力関係を視野に入れた関係を、パリ大学に付属するグランぜコルである文書館学校(Ecole des Chartes)、パリ大学社会科学高等研究所(HESS)などとの間に築き上げることを目的とした諸活動を展開した。
|