本研究の目的は、これまで事例研究の形で取り上げられてきた訪問看護師が直面する倫理的ジレンマについての議論を「在宅医療に特徴的な倫理問題の構造は何か」という視点からまとめ上げることによって、在宅医療特有の問題群の全体像を把握することであった。本研究では、訪問看護という営みの独自性はどこにあるのかという疑問や、その独自性に応じた「訪問看護倫理」の存在感を確かめようとする関心に応えるべく、訪問看護倫理に関する図書を刊行したり、訪問看護倫理のホームページを一般人に公開したり、ホームページ上の事例データベースの構築や拡充を図ることができた。
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