研究課題/領域番号 |
16K02137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
網谷 祐一 東京農業大学, 生物産業学部, 准教授 (00643222)
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研究分担者 |
伊勢田 哲治 京都大学, 文学研究科, 准教授 (80324367)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 種 / 定義 / 還元主義 / プロトタイプ |
研究成果の概要 |
本研究では、概念の非定義的側面が科学の中で果たしている役割について、とくに生物学の「種」の概念を題材にして批判的に検討した。その結果以下のことが明らかになった。すなわち(一)個別の定義から離れた「種」概念一般(一般種概念)と個別の定義の間には、「あいまい述語」に見られるような「精緻化」の関係があること、および(二)生物学者の「種」という概念の取り扱いを観察すると、彼らは「xが種か否か」よりもその背後にあるプロセスに着目している可能性があることである。
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自由記述の分野 |
科学哲学(生物学の哲学)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は主に以下の二つである。(一)本研究では一般種概念と個々の種の定義の間の関係を精緻化の点から明らかにしたが、この関係は、他分野の様々な概念――「遺伝子」、「合理性」(経済学・心理学)など――にも見られ、本研究の成果をそれらの概念に適用できる可能性がある。(二)本研究ではパーフィット的還元主義を生物種に適用した。しかし「ひと」「種」と同様の理論的役割を果たしている概念は他にも見られるので、そうした対象に還元主義的アイデアを適用する可能性が開けた。
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