研究課題/領域番号 |
16K02147
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
樫 則章 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40194766)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 歯科医療倫理学 / 歯科医療倫理教育 / 倫理的検討事例 / プロフェッショナリズム / プロフェッショナリズム教育 |
研究実績の概要 |
1.第34回日本歯科医学教育学会総会および学術大会にて歯科医師・歯科衛生士育成教育に携わる教員の教育能力の向上と更なる教育資源の開発を目指してワークショップを開催し、歯科医療教育や診療現場で直面しうる具体的な事例についての倫理的検討手法に関する情報提供、Jonsenらのいわゆる「4分割法」を用いた事例検討による教育手法に関する検討を行ったが、第36回同学会総会および学術大会にて同ワークショップの成果について口頭発表を行った。 2.第35回日本歯科医学教育学会総会および学術大会に合わせて、同学会の倫理・プロフェッショナリズム教育委員会(本科研費の代表者・連携研究者がその委員である)にて、「学生のプロフェッショナリズムを涵養するために、倫理・プロフェッショナリズム教育に関する知識・態度・技能を身につけること」を目的とするワークショップを開催した。参加者は45名。参加者には、前回の科研費で制作した歯科医療倫理学・学修教材「入れ歯はひとつ」(DVD)を配付した。 3.前々回の科研費(わが国における歯科医療倫理学の構築のための基盤的研究、基盤研究(C))、課題番号:22520035)において作成した「2013年度版 よき歯科医師になるために20の質問 倫理的検討事例集」を本科研費の目的に合わせてバージョンアップし、「歯科医師」を「歯科医療人」に拡大し、倫理的検討事例についても、歯科医学教育の現場だけでなく歯科衛生学教育の現場で生じる事例を加え、事例を全体として26例増やして68例とした。そのため20の質問と事例を結びつける早見表を作成して、利用者の便宜を図った。平成30年の第37回日本歯科医学教育学会総会および学術大会にて開催される倫理・プロフェッショナリズム教育委員会企画のシンポジウムにて配付する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
代表者が学務多忙であったためと、適切な倫理的検討事例を集めることができなかったため、「よき歯科医師になるための20の質問 倫理的検討事例」の改訂版を平成29年度中に印刷・公表することができなかった。また、抜去歯の教育・研究利用に関する調査およびビぺホルムう蝕研究を題材にした研究倫理に関する学修教材の作成がいまだ実施できずにいる。
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今後の研究の推進方策 |
1.本科研費の代表者・連携研究者(平成30年度より研究協力者)で構成される、日本歯科医学教育学会の倫理・プロフェッショナリズム教育委員会の企画にて、同学会の第37回総会および学術大会においてシンポジウムを開催し、倫理・プロフェッショナリズム教育の現状と課題について報告する。 2.「よき歯科医療人になるための20の質問 倫理的検討事例集」の事例のひとつを映像化し、歯科医療倫理学・学修教材を制作する。 3.歯学部・歯科大学における抜去歯の教育・研究利用について調査する。 4.ビぺホルムう蝕研究を題材にした研究倫理の学修教材を開発する。
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次年度使用額が生じた理由 |
前回の科研費(わが国における歯科医療倫理学の構築のための発展的研究 基盤研究(C) 課題番号:25500011)によって作成した歯科医療倫理学・学修教材「入れ歯はひとつ」(DVD)の出来がよく、本科研費においてもう一例について制作することにしたため。 本年度中に事例を選定してシナリオ化し、制作会社に依頼して完成させる。
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