研究課題/領域番号 |
16K02150
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 神戸女子大学 |
研究代表者 |
田中 美紀子 神戸女子大学, 文学部, 教授 (80759613)
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研究分担者 |
加藤 泰史 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (90183780)
内田 浩明 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (90440932)
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研究協力者 |
犬竹 正幸
中澤 武
高畑 祐人
シュタルク ヴェルナー
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | カント / オプス・ポストゥムム / 自然科学 / 批判哲学 / 認識論 / 自己定立論 / 物質論 / エーテル |
研究成果の概要 |
カントの未発表草稿群(OP)の初期の草稿の中では、『自然科学の形而上学的原理』(1786年)と重なる部分もあるが、また相異する物質論も展開されている。批判期以降のカントにとって形而上学的自然学から物理学への「移行」が重要な関心事であったことが明白となった。また、その「移行」は「エーテル」と呼ばれる物質の存在なしには考えられないことも判明した。さらに、カントが晩年に完成を目指した「自己定立論」と、「経験」そのものの成立に、「エーテル」の概念が重要な役割を果たすことが浮き彫りになった。
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自由記述の分野 |
哲学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
十年以上前に完結した日本の岩波版カント全集(1999~2006年) にその抄訳すら含まれなかったカントの遺稿集(OP)を、本研究では部分的ではあるが、日本語で訳出することに成功した。その作業の過程で、カントの批判期(1781~1790年)から最晩年(1803年)に至る思想の発展を追究した。OPの全訳までにはまだ時間がかかるが、本研究が、日本においてOP研究が発展していくきっかけになった。
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