研究課題
本年度は交付内定が大幅に遅れたため、残念ながら本年度前半に刊行した共編著3冊・共著2冊・論文1本、研究発表1本は成果に数えることができないようである。本研究課題に関係するそれ以外の成果としては、論文は2本刊行予定(掲載確定済み)である。①藤本夕衣・古川雄嗣・渡邉浩一編『反「大学改革」論』:「パフォーマティヴの脱構築――デリダの『哲学への権利』における哲学的大学論」:57-80頁、②岩野卓司編『共にあることの哲学――フランス現代思想が問う〈共同体の危険と希望〉2 実践編』:「現代社会における愛・性・家族のゆくえ――ドゥルーズの「分人」概念から出発して」:書肆心水:2017年夏刊行予定。ちなみに前者は、パフォーマティヴ概念(とその脱構築)が愛・性・家族を考えるにあたっても重要であると考えているゆえにここに記載している。これは例外的な事態ではなく、ベルクソン研究や大学論において用いられた概念が、愛・性・家族について考えるにあたっても機能しうるのではないかという考えはむしろ本研究の中核にある。分人概念などはその典型例である。研究発表は交付日内定以後、5回行った。主な三つを挙げる。①日本フランス文学会2016年度秋季大会ワークショップ:「18世紀フランス文学における結婚の形而上学とその脱構築――レチフの場合」:2016年10月23日(日):東北大学、②第23回 新潟哲学思想セミナー《家族の「きずな」を哲学する》:「家族の脱構築――ヘーゲル、デリダによるアンティゴネー読解」:2016年11月18日(金):新潟大学、③近代化中的『神話』:臺灣與日本(Ⅳ)」2017 臺日聯合研討會:「是枝裕和における家族の時間」:2017年2月17日(金):国立台湾大学芸術史研究所。その他、関連のトークイベントを6回(交付内定日以後1回)行なった。
2: おおむね順調に進展している
交付内定日が大幅に遅れたため、予定されていた成果が成果として挙げられていないが、限られた時間内であるということを考えると、おおむね順調に進展していると言える。
研究計画に基づいて、研究を遂行していく予定である。
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 図書 (3件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
東京大学仏語仏文学研究会『仏語仏文学研究』第49号:塩川徹也先生古稀記念特集号
巻: 49 ページ: 451‐458
Journal of French and Francophone Philosophy - Revue de la philosophie francaise et de langue francaise
巻: Vol XXIV, No 2 ページ: 221-258
https://doi.org/10.5195/jffp.2016.778
http://www.artcy.ntu.edu.tw/09_detail_conf_9_paper.html