研究課題/領域番号 |
16K02193
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 天理大学 |
研究代表者 |
山田 政信 天理大学, 国際学部, 教授 (70434975)
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研究分担者 |
高橋 典史 東洋大学, 社会学部, 教授 (50633517)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 移民 / 宗教 / ブラジル / スペイン / プロテスタント教会 / カトリック教会 / ディアスポラ |
研究成果の概要 |
本研究は、ブラジリアン・ディアスポラが生み出す宗教運動の次の側面を明らかにした。①ブラジルで生まれたプロテスタント教会のスペインと日本での展開。②信者のスペインと日本への適応の社会的背景。③信者の移動に見られるトランスナショナル性。④移民1.5世信者のアイデンティティの行方。⑤アセンブレイア・デ・デウス教会とブラジル人カトリック教会のスペインでの展開。⑥イギリスにおけるブラジル系宗教コミュニティの状況(予備調査)。また、欧州地域における移民・難民と宗教の関係性についての文献資料の整理・分析を進め、移民がもたらす外来の宗教の、ホスト社会の既存の宗教に対する影響に注目した。
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自由記述の分野 |
宗教学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、宣教活動や教会権力によってでなく、信者ネットワークがトランスナショナルな宗教運動の発生と拡大に有効に働いた事例を検証し、個人レベルの信頼関係が生むグラスルーツ的な活動が、人々の移動、移動先での定着、そして移動後の祖国との繋がりに寄与していることを明らかにすることで、移民にとって宗教が流動的なグローバル社会を生き抜くツールとしてポジティブに機能していることを示した。本研究が用いた「下からのグローバリゼーション」という視点は人のつながりの社会的有用性を意味している。また、本研究は移民がもたらす外来宗教の、ホスト社会の既存の宗教に対する影響を考察する上で示唆を与えることができる。
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