研究課題/領域番号 |
16K02200
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
|
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
権 純哲 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (80253178)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 韓国思想史 / 朝鮮儒学史 / 京城帝国大学 / 高橋亨 / 近代学問 |
研究成果の概要 |
本研究は、京城帝国大学教授高橋亨によって構築された新学問「朝鮮思想」の全体を明らかにするため、彼が残した朝鮮思想史・朝鮮儒学史関係「京城帝国大学講義」研究を主とするものである。具体的には、高橋の「朝鮮思想」研究の形成過程を追求し、正・負両面にわたる高橋の学問全容を究明するため、現存朝鮮思想関係講義ノート66冊の翻刻を完了し、既発表論著との対照研究を行った。その成果は『埼玉大学紀要(教養学部)』に発表し、国内外の学会と研究会にて報告した。ちなみに、翻刻したものは「完本」にし「朝鮮思想史編」と「朝鮮儒学史編」に整理し、2020年度研究成果公開促進費の助成により出版予定である。
|
自由記述の分野 |
東アジア思想史
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、大日本帝国の植民地朝鮮に開校した京城帝国大学教授であった高橋亨が残した朝鮮思想史・朝鮮儒学史関係講義ノートの内容を世に知らせることに意義が大きい。既発表の論文や記事には無い、未だ知らされることのなかった内容を含んでいるからである。 大日本帝国によって構築された「東洋哲学」「朝鮮思想」また「日本思想」という新学問に対する評価および研究は十分なされているとは言えない。新たな東アジア地域社会のヴィジョン模索が試みつつある今日、帝国植民地学問たる「朝鮮思想」の学問的基礎を作った高橋の学問は批判的考察の材料として重要であり、その新面目が示唆することは少なくない。
|