研究実績の概要 |
令和2年度(2020年度)が最終年度であったが、新型コロナ感染症拡大のため予定していた海外での調査研究が実施できず、また国内での対面での研究会等も中止を余儀なくされたため、1年間の期間延長を申し出たものである。この延長期間中も感染症の状況は改善せず、したがって国内外での活動は制限されたが、オンラインでの研究会、図書資料の収集、個人での研究を遂行した。 国内研究会の開催、計12回(午後2時より6時まで):令和3年5月22日、6月12日、6月26日、7月10日、8月7日、8月21日、10月9日、11月20日、12月18日、令和4年1月22日、3月5日、3月28日。主な内容として、The Cambridge Companion to Arabic Philosophy, ed. P. Adamson and R. Taylor, 2005を参加者(定期的参加者は4,5名)が分担し、各章の訳読を中心に討論と情報交換を行った。ただし、これらの研究会は令和3年度から新たに採択された科学研究費基盤研究(C)「シャハラズーリー著『比喩と象徴』の総合的研究」と並行して行われたため、両者の範囲を明確に区分することは難しい。 公開講演会:「イスラーム哲学史の再考」東京大学中東地域研究センター中東セミナー「中東と遺産:文化・歴史・信仰の展開」第 7 回(2021 年 10 月 13 日)において、本科研研究の成果をもとに、イスラーム哲学の発展を、最新の研究を紹介する形式で紹介した。 個別研究の進捗としては、イブン・スィーナー『治癒の書』形而上学第1巻の翻訳と注釈(未公開)、The Cambridge Companion(上記)の翻訳(未公刊)、イスラーム哲学関連資料の調査と収集が挙げられる。(以上)
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