研究課題/領域番号 |
16K02201
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
小林 春夫 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70242229)
|
研究分担者 |
高橋 英海 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20349228)
山本 芳久 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50375599)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | イブン・スィーナー / 『治癒の書』 / イスラーム哲学 / バルヘブラエウス / トマス・アクィナス |
研究成果の概要 |
イスラーム世界を代表する哲学者・医学者であるイブン・スィーナー(Ibn Sina, 1037年没)の思想の全体的解明に向けて,第一にその主著である『治癒の書』(Kitab al-Shifa’)の形而上学部分を数種類の注釈書や現代語訳を用いて精読し,邦訳と注釈を作成した。第二にイブン・スィーナーの思想の後世への影響をイスラーム思想史のみならず,シリア語圏(バルヘブラエウス)および中世ラテン語圏(トマス・アクィナス)を含めて解明した。
|
自由記述の分野 |
思想史
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イブン・スィーナー『治癒の書』は,アラビア語訳によって伝えられたアリストテレスの学問体系とイスラーム独自の世界観とを融合させた画期的な著作である。同書の影響は後代のイスラーム思想史のみならず、中世ユダヤ・キリスト教世界や東方キリスト教世界にも及んでいる。本研究では22回に及ぶ定期的な会合によって原典の精読を試みた他に,ギリシア・ラテン・シリア語圏をも視野に入れた比較研究を通じて同書の重要性を明らかにした。
|