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2016 年度 実施状況報告書

接ぎ手を用いた体積計算機能と造形機能を有した組み木の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K02227
研究機関岩手大学

研究代表者

田中 隆充  岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20374861)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード組み木 / 体積計算 / 接ぎ手 / 継手
研究実績の概要

組み木を体積計算の教材に応用するにあたり,組み木の機能について基礎調査を基軸に行った.組み木には観賞用として本棚等に設置し,組み木でありながら玩具機能を有しないものや,玩具機能を有しパズルとして楽しむ組み木がある.前者は分解が難しく,複雑な接ぎ手で構成されていることが多く,後者は容易に分解,組み立てが出来る構造のものが多い.また,知育としての組み木も見受けられるが,これは樹脂製で中に磁石を埋め込み,接ぎ手を使わない製品が多い.上述のように組み木には幾つかのカテゴリーに分類され,体積計算の機能を有するためにはどのカテゴリーの組み木が類似しているか等,学術的なアプローチはまだされていないため必要な研究調査を行った.また,米国のLilly図書館の協力で,特徴的な造形や構造体の組み木の実物の観察と組み木のカテゴライゼーションを行うことができた.さらに,組み木の組み立て方の難易度についても実験を行い,その実験分析を行った.実験で使用した3種類の組み木において,特に被験者が組み立てる順序を同じレベルで間違いをすることがあり,その造形的な特長について統計学的な分析を行った.上述の3種類の組み木を国内だけではなく,台湾の高雄師範大学の数学を専門とするLiao Pen-Huang教授とも打合せを行った.台湾での体積計算の教育方法と日本の教育方法に若干の相違箇所があることが分かったため,台湾の代表的な算数の教科書を基軸に組み木のデザインの修正を開始するための準備を始めた.また,算数教育の比較を明解にするため,中国の教科書も入手し,同時に三ケ国の算数教育の相違点を確認することで,日本での算数教育の組み木のデザインコンセプトがより明確に把握できると考えている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

課題の計画通りにサーベイを行い,組み木のカテゴライゼーションを行えた.さらに,準備段階でのデータを基軸に組み木を試作し,それをもとに台湾での打合せをし次年度以降の進め方も明解になった.

今後の研究の推進方策

中国,台湾,日本での体積計算の教育方法を教科書を基軸に特長を整理し組み木の設計を再度行う.設計した組み木を3次元立体にし,それを基軸に再度,算数の教育者らと打合せを行い,実験の準備を行う予定である.

次年度使用額が生じた理由

予定していた材料費よりも安価に試作品が制作できたため.

次年度使用額の使用計画

次年度は打合せを海外で行うため,その旅費で使用を計画している.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Investigating affecting the difficulty in assembling a joint of a cube puzzle2017

    • 著者名/発表者名
      Thongthai Wongwichai, Takamitsu Tanaka
    • 雑誌名

      Bulletin of Japanese Society for the Science of Design

      巻: 63(4) ページ: 49-58

    • DOI

      http://doi.org/10.11247/jssdj.63.4_49

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Basic Observation About the Difficulty of Assembly Wood Puzzle by Wooden Joint [Human Interface and the Management of Information2016

    • 著者名/発表者名
      Takamitsu Tanaka , Masao Tachibana, Thongthai Wongwichai, Yen-Yu Kang
    • 雑誌名

      Human Interface and the Management of Information: Applications and Services

      巻: Volume 973 ページ: 589-598

    • DOI

      10.1007/978-3-319-40397-7_57

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 台湾における安比塗製品のデザインの可能性2017

    • 著者名/発表者名
      王韋文,田中隆充
    • 学会等名
      平成28年度 第4回芸術科学会東北支部研究会
    • 発表場所
      八戸地域地場産業振興センター(青森県八戸市)
    • 年月日
      2017-03-25 – 2017-03-25
  • [学会発表] Basic consideration of the interlocking design for examining the assembling mistake for wooden furnitur2016

    • 著者名/発表者名
      Wongwichai Thongtai ,Takemitsu Tanaka
    • 学会等名
      日本デザイン学会
    • 発表場所
      長野大学(長野県上田市)
    • 年月日
      2016-07-02 – 2016-07-03

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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