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2019 年度 研究成果報告書

芸術と日常生活の融合に関する戦後史研究:消費文化の視点から

研究課題

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研究課題/領域番号 16K02231
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 美学・芸術諸学
研究機関埼玉大学

研究代表者

加藤 有希子  埼玉大学, 教育機構, 准教授 (20609151)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード芸術と日常生活の融合 / 新印象派 / アナーキズム / 芸術祭 / 毒
研究成果の概要

本研究は、芸術と日常生活の融合が、実際には困難を極めることを、次の視点から明らかにした。①新印象派が信奉していたアナーキズムと幸福の観念が、美の追求とは一致しえないこと。②各地の芸術祭(さいたまトリエンナーレ2016、2017年の欧州での三つの芸術祭)の観察を通じて、日常生活と芸術の融合が、政治もしくは経済の問題に転嫁されていくこと。③芸術と日常生活の融合は、例えば「毒」を導きいれるような荒療治が必要なこと。「毒」は生死にかかわる「関心性」を芸術に注入する。

自由記述の分野

美術史、美学、表象文化論

研究成果の学術的意義や社会的意義

私達は芸術と日常生活の融合を夢想する。「日常生活に芸術が溢れていたら素晴らしい」、「芸術が日常生活者にも近づきやすかったら、もっといい」。しかし本研究は、実際には両者が歩み寄る難しさを示した。そうしたことは、2020年に始まるコロナ禍などの厳しい芸術環境において、補助金などを芸術につぎ込むことが、人々の賛意を得られないことからも分かる。しかし本研究はそうした相矛盾する芸術と生活の間に、「毒」のような架け橋も存在することを明らかにした。今後、さらなる研究が俟たれる。

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公開日: 2021-02-19  

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